9/12 Sun - 10/17 Sun

中西敏貴「Kamuy」

北海道の先住民族・アイヌの人々にとって“カムイ”とは、植物や動物、火、水などのほか、人間の力が及ばない
さまざまなもの・ことに対して敬いの気持ちをもって使い、その存在を意味することばです。
写真家・中西敏貴は「自然に溶け込むような暮らしを続けることで、山や川、そして風さえもが自らと親しい
つながりを持ち始めてきます。少し詩的な言葉を借りるとすれば、人知の及ばない“気配の集積”としての風景に
自らの無意識の領域が触れたような気がしました」と語ります。
本展では、アイヌの人々の自然観に触れようと“カムイ”の気配を探りながら写し取った写真を展示。
長年撮影を続けた北海道の大地のその先に、写真家が感じた「見えるもの」と「見えないもの」の世界をご堪能ください。

【開催概要】
会 期:2021年9月12日(日)~10月17日(日)
時 間:10:00~17:00
入館料:500円(中学生以下無料)

【作家在廊日】
9月12日(日)、25日(土)、26日(日)
10月9日(土)、10日(日)

※変更となる場合もございます。予めご了承ください。

【アーティストトーク】
10月10日(日)14:00~15:30
「Kamuy」関連プログラムとしてアーティストトークを開催いたします。
詳細・お申込みについてはコチラをご覧ください。


<同時開催>
「写真家たちが見つめたアイヌ文化~東川賞コレクションより~」第3展示室
展示作家:掛川源一郎、露口啓二、飛彈野数右衛門、宇井眞紀子

映像上映「ヌプリコロカムイノミ」第4展示室
企画:写真文化首都「写真の町」北海道東川町 製作:シネボイス 監督:菅原浩志

大雪山はアイヌ語で「ヌタプカウシュペ」と呼ばれ、上川アイヌの人々はこの大雪山を「カムイミンタラ(神々が遊ぶ庭)」
として崇め、豊かな自然の恵みをもたらす神聖な場所として古くから信仰と畏怖の対象としてきました。
1959年に上川アイヌの方々や大雪山観光関係機関や団体、住民などが集い、霊峰大雪山の神に安泰と感謝の誠を捧げる
「ヌプリコロカムイノミ(山の祭り)」が執り行われ、以来今日まで、主峰旭岳に向かい「花矢」を力強く放ち
「山の安全」を祈り、山の神にはアイヌの人々によって歌や踊りが捧げられてきています。2018年にはには美しく厳しい
大雪山にカムイを見出し、上川アイヌの信仰の対象としての大雪山が日本遺産に指定されています。
本展を通じて雄大壮美な大雪山とアイヌ文化の一旦に触れていただければ幸いです。

 



 
(c)Toshiki Nakanishi

【プロフィール】
中西 敏貴
1971年大阪生まれ。北海道美瑛町在住。
関西外国語大学在学中から写真部に所属し、それ以来通い続けた北海道へ2012年に移住。
農の風景とそこに暮らす人々をモチーフに撮影を行う。近年は大雪山とその麓に広がる
原生林にも意識を広げながら、自然の造形や生命、人間との関わりへの視点を深化させ、
理想とする風景のあり方を探っている。
◎写真展
「光の彩」(2012 キヤノンギャラリー)、「ORDINARY」(2016 リコーイメージングスクエア)、
「Design」(2017 弘重ギャラリー)、「Signs」(2019 Nine Gallery)、
「FARMLANDSCAPE」(2019 新さっぽろギャラリー)「Kamuy」(2020 キヤノンギャラリーS)
◎写真集
『ORDINARY』(2016 風景写真出版)、『FARMLANDSCAPE』(2019 青菁社)、『カムイ』(2019 玄光社)など

<同時開催の展示>
東川賞コレクション展「写真家たちが見つめたアイヌ文化~東川賞コレクションより~」

写真の町東川賞は、1985年の「写真の町」宣言と同時に制定された国際写真賞です。
精力的に制作を行う国内外の作家とその作品を顕彰しており、本年度の第37回を含めて
これまでに159名の作家に授与、寄贈作品は2900点にもおよびます。
当ギャラリーでは、数々の作家から寄贈されたこれらの貴重な作品を
<東川賞コレクション展>として東川町民や東川町を訪れる多くの方々に公開しています。
今回は企画展に合わせて、東川賞の寄贈作品よりアイヌ民族やアイヌの文化にまつわる
テーマで撮影された、特別作家の受賞作品を一挙にご紹介します。


掛川源一郎《シマフクロウのイヨマンテ》より


露口啓二《ON_沙流川》よりイラチニツカ_2007


飛彈野数右衛門《昭和の東川》より


宇井眞紀子 シリーズ名なし