SYAKOUSOLO2020
銀賞
千葉県立四街道高等学校
岡 優成さん(3年生)
タイトル In a Daily Life
  • 作品メッセージ
    新型コロナウイルスによって、私たちを取り巻く多くのことが変わってしまった。当たり前だと思っていた生活が当たり前ではないと気付かされることも多かった。しかし、コロナウイルスによって変わらなかった日常もある。祖母が洗濯物を干す姿。朝日が差す台所。ミシンを使う祖母。そのような毎日繰り返される日常の風景をコロナウイルスによる自粛期間にたくさん撮影した。
  • 講評
    日常の家の様子を丁寧に捉えた作品。何より美しい光が印象的です。どの写真も当たり前に身の回りにあるものを写していますが、光が演出することで、それが奇跡的にそこにあるように思えてきます。写真は一瞬を写しますが、この光が時間とともに傾き、沈み、また巡ってくる。そんな日々が想像できます。構図の作り方も力が抜けていて良いですね。レンズの効果に頼らず、撮影者の目線のままに写っていることで見る人が自分を投影しやすく、感情移入できます。洗濯物の陰に、こっそり映る人物の陰がとても素敵です。(公文)

    当たり前の日常が奪われた時代だからこそ、日々を淡々とすくい上げていくことの大切さを教えてくれる素敵な作品です。世界が目には見えないものとの戦いを強いられている中で作者が気づいたことは、ウイルスとは別の目には見えないもの。それは、いつもそばにある「家族の愛」のようなものでしょうか。巧みに光と影を使い分けた技量の高さもさることながら、ありふれた日々を温かい色合いで整え、過剰に飾ることなく描けたことが素晴らしかったと思います。これからも家族の愛を写真に残していってください。(中西)
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