SYAKOUSOLO2020
銀賞
和歌山県立神島高等学校
榎本 萌々さん(1年生)
タイトル Best memories
  • 作品メッセージ
    夏休みに川で遊んでいる小学生と中学生を撮りました。日頃は、勉強や宿題におわれている学生達。しかし、遊ぶときは、そのことを忘れて無邪気に遊んでいました。たくさんの笑顔とたくさんの笑い声。この学生達を撮っていると、自分も勉強の事を忘れて、一緒に遊んでいるような気持ちになりました。始まったばかりの夏休み。だけど、もう終わってしまう夏休み。もうすぐ再スタートする学校生活のために、みんなで最高な時間を過ごしていました。
  • 講評
    夏のひと時を作者も一緒になって楽しんでいるような臨場感。でも、彼らの顔は見えそうで見えない。モノクロームの効果も相まって、時代の感覚が狂わされそうにも感じます。今という時間を切り取っているはずなのに、見ているこちらの気持ちがずっと昔の青春時代へとトリップするような感覚、といえばいいでしょうか。都会では見かけなくなった川遊びというモチーフがそういったイメージを想起させてくれるのでしょう。コンクリートに囲まれた街に住んでいる人には撮ることができない世界観が見事です。(中西)

    少年たちのかけがえのない時間を臨場感たっぷりに捉えています。顔が見えない絶妙な切り取り方によって、彼らの体に否応無しに視線が向かいます。脂肪が一切ない肉体が生々しく描写されていて、川遊びを満喫する少年たちという爽やかな場面というよりも、野生動物を見ているようです。女性である作者がこの少年たちの集団の中に溶け込んでいるのに驚きです。作者の人柄と積極的な性格が、このような力強い作品を生み出すのでしょう。生まれ持ったその性質は写真を撮る者にとって有利で最高の武器です。(鶴巻)
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