町に住む

INTERVIEW 美しく生きる人たち

千葉克俊さん(旭川市出身)
移住して2年

東川の素材や環境だから
おいしいと言ってもらえる

道の駅にほど近い場所にある「食堂」。一歩中に入ると、むしろ料亭のような雰囲気で驚くかもしれません。この建物の設計会社と出会ったことで、開業地を旭川市から東川町に変更。町内産のお米や野菜をおいしく食べてもらえる環境になりました。


「ちば食堂」は、約20年東京の料亭などで味付けや、食材、器選びを学んできた千葉さんが、2018年4月にオープン。「お食事をメインに提供する気軽なお店にしたかった」ということで「食堂」と名付けられました。が、オニグルミの一枚板のカウンターがあるなど店名から想像される飲食店よりも、かなりスタイリッシュなたたずまい。設計したのは町内にある「北の住まい設計社」です。東京から実家のある旭川に戻り店舗兼住宅を建てようと訪れたのが同社でした。当初は旭川での開業を考えていましたが、千葉さんのプランを聞いた担当者から「東川でやりませんか?」と提案されたそう。元々お米を購入するため定期的に町を訪れており「元気のある人が多くいい町だな」と思っていたことからその提案を受け、一家で暮らすことにしました。

開業を歓迎してくれた町内の同業者
お客様を紹介してくれるなどの助けも

移住後は自営になったこともあり、高校生になった息子さんとの時間を積極的に取るようにしています。「キャンプに行ったり…あと町内には釣りをする方がたくさんいるんですよね。ご指導を受けて、息子とも本格的にやりたいと思っています」。実は奥さんが免許を持っていないのですが、町の中心部で暮らしていることもあり今のところ問題はないそう。「不便は不便ですが、そこまで『便利』を重視してないというのもありますね」。
開業に際しては「町内のほかの飲食店の方がお客様を紹介してくださって、とても助かりました」と話します。他の町ではこうはいかなかったのではないかと言います。媒体への露出も増えてきましたが、それは「東川町のおかげ」だと話します。「東川町を取材したい、という方が多いんですよね。その時にどこか食事ができる所も、という話になり北の住まい設計社が建てたお店、ということでうちへ。そして東川のおいしいお米や野菜を食べて、うちの料理をおいしいと言ってもらえる。それで口コミで広がる。…僕は何も特別なことはしていないんです(笑)」。そう言って謙遜する千葉さん。しかし、お米をアピールするなら、と「土鍋ごはん」をメニューに加えるなど、品質の高い素材をよりおいしくしているのは確かに千葉さんの力です。楽しみなお店がまた1軒、東川に増えました。


 

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