東川らしさ

 

#04 写真甲子園

   
 
 
   
 
  
 
  
 
  
 
  
 
 

2023年、30年を迎える

   
 
 

「写真のまち」東川町の象徴的な取組のひとつである全国高等学校写真選手権大会「写真甲子園」。2023年は30年を迎えます。初戦審査会から始まり、地域ごとのブロック審査会、東川町で開催される本戦大会へと続く写真甲子園は全国の高校写真部・サークルのひとつの目標として掲げられ、2022年までの29年間、初戦審査会に参加した高校は延べ9,494校、本戦大会に出場した高校は延べ456校にものぼります。2023年の初戦審査会への応募数は584校となり歴代最多応募数となりました。写真甲子園の公式サイトはこちら

    
 
  
 
 
  
  
 
  
 
 
 
  
 
  
 
 

 

まちが変わった

   
 
 

この写真甲子園もずっと今の形で続いてきたわけではなく、当然ながら少しずつ変遷し続けてきています。
たとえば、写真甲子園とまちとの関係。第14回大会から町民投票による特別賞が設置されたり、第15回大会から選手たちが町民の自宅にホームステイし始めたり、第17回大会から本戦大会で選手たちを町の子どもたちがエスコートする「エスコートキッズ」が登場したりと、町民を巻き込んで写真甲子園を盛り上げることで、町民と写真甲子園との関わりが深まっていきました。これによって町全体として外部からの人を受け入れるおもてなしの気持ちが育まれ、東川町の飛躍につながりました。「まちが変わった」ひとつの大きな契機を、写真甲子園は生んだと言えます。

   
 
  
 
 
 
 
  
 
  
 
    
 
  
 
 

高校生と町・町民の交流がはじまる

   
 
 

また、高校生と町民との関係にも変化が生まれました。過酷な本戦大会の1日を過ごすホームステイ先の町民と選手たちがまるで親子のような、第2のふるさとのような関係になることもあります。大会が終わった後も町民との手紙の遣り取りが続いたり、高校の卒業旅行で町民に会いに来たりと、写真甲子園がなければ決して始まることさえなかっただろう世代と地域を超えた交流が、写真甲子園から生まれています。
写真甲子園のOB・OGはさらに、町にも積極的に関わりを持ってくれます。第13回大会からは写真甲子園のOB・OGたちによる「思い出写真館NIJI」として写真甲子園の期間終了後の町のお祭りにも参加してくれたり、東京でのイベントをボランティアで手伝ってくれたり、もっと深く、町の職員や地域おこし協力隊員になったりという人たちまでいます。

   
 
  
 
 
   
 
  
 
   
 
 
 
  
 
  
 
  
 
  
 

選手同士が仲間になる

   
 
 

本戦大会で競い合った選手同士のつながりも、写真甲子園は生んでいます。第3回大会から始まったOB・OGボランティア、第10回大会以降、節目の年を中心に開催されている写真甲子園同窓会、写真甲子園同窓展などの機会を通して知り合い、高校生の時の思い出を共有できる仲間が高校も年代も地域も超えてできています。なかには、卒業後にOB・OGとして東川町で出会ったことをきっかけにご結婚されたご夫婦もいるほど。

   
 
  
 
 
 
  

30年も続けられる理由

   
 
 

写真甲子園が30年も続けられた理由は、ひとことで言えば、「熱」です。ホストファミリーや企画委員といった町民ボランティアをはじめ、多くの協力者の「熱」と、町役場内でも全課からスタッフを出すことを厭わない「熱」。とにもかくにも、「町を挙げてやるぞ」という「熱」が、写真甲子園を支えています。
そして、その「熱」が2023年の第30回大会で冷めることは決してありません。全国の高校生カメラマンが目指すにふさわしい最高峰の大会であり続けたいという熱い想いを持ち、写真甲子園はこれからも続いていきます。

     
 
  
 
  
 
 

写真甲子園を目指す高校生カメラマンの皆さんへ、OGからのメッセージ

写真甲子園を目指す高校生のみなさん、写真甲子園は年々激戦になってきています。だから今は特に、初戦応募作品作りがとても大切です。努力は裏切りません。初戦の作品作りで、とにかく精一杯頑張ってください。
私は第12回大会に大阪の高校の選手として出場し町の人と触れ合えたことがきっかけで人生が変わりました。本戦大会でしか見ることのできない景色を、ぜひ東川町に見に来てください。
みなさんと東川町でお会いできることを楽しみに待っています。
(東川町写真の町課・吉里演子さん)

 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
  
 
  
 
   
「写真甲子園」歴代優勝校と優勝回数
 
  
 
  
歴代優勝校 優勝回数
愛光高等学校(愛媛県) 1回(第1回大会)
函館白百合学園高等学校(北海道) 1回(第2回大会)
大阪府立大手前高等学校定時制(大阪府) 1回(第3回大会)
東京学芸大付属高等学校大泉校舎
(現:現在は東京学芸大学附属中等教育学校、東京都)
1回(第4回大会)
岩手県立盛岡北高等学校(岩手県) 1回(第5回大会)
新潟県立十日町総合高等学校(新潟県) 1回(第6回大会)
北海道札幌厚別高等学校(北海道) 1回(第7回大会)
秋田県立横手高等学校(秋田県) 1回(第8回大会)
青森県立青森南高等学校(青森県) 2回(第9回大会、第11回大会)
沖縄県立真和志高等学校(沖縄県)  3回(第10回大会、第13回大会、第14回大会)
北海道旭川工業高等学校(北海道) 1回(第12回大会)
新潟県立柏崎常盤高等学校(新潟県) 1回(第15回大会)
沖縄県立南部工業高等学校(沖縄県) 2回(第16回大会、第17回大会)
大阪府立成城高等学校(大阪府) 1回(第18回大会)
沖縄県立浦添工業高等学校(沖縄県) 2回(第19回大会、第22回大会)
埼玉栄高等学校(埼玉県) 1回(第20回大会)
愛知県立津島東高等学校(愛知県) 1回(第21回大会)
島根県立大田高等学校(島根県) 1回(第23回大会)
和歌山県立神島高等学校(和歌山県) 3回(第24回大会、第25回大会、第26回大会)
沖縄県立沖縄工業高等学校(沖縄県) 1回(第28回大会)
大阪府立生野高等学校(大阪府) 1回(第29回大会)

 
 
 

※第27回大会は新型コロナウイルスのため、全ての本戦出場校を表彰しました。